平成15年度 全国近代こけし展にて文部科学大臣賞を
受賞した松井京子さんより受賞の喜びとともに、こけしに対する
想いを述べていただきました。

『手まり唄」松井京子作

この度、文部科学大臣賞を受賞なさった松井さんのこけし作りにつきまして、お聞きしていきたいと思います。
まず、創作こけしとどのようにして出合われましたか?
平成9年にテレビ(NHK)の番組に群馬の関口三作先生が創作近代こけしに対しての説明と語られたこけしに対しての夢一杯の思い、情熱に感銘を受けました。木の温もりのある可愛いこけしをチラッとみた瞬間私の心(心臓)が大きく動き出したようでジーンとして嬉しくなり、一刻でも早く基礎的な事だけでも先生に習いたいと思いました。
指導はどのようにして受けましたか?また、この「全国近代こけし展」に応募するきっかけは?
その後、八王子の田中先生の教室を紹介されて、習い始めて3ヶ月目に、こけし工芸会のことを知り、年に1度の応募だからと出品することを勧められました。
松井さんはこけしの制作以外にお仕事をお持ちとのことですが、私生活と、こけしの制作とのかかわり、生活の変化などありましたら教えてください。
作り始めて生活が大きくふくらみました。
テレビを見てても、電車、バスに乗っている時も、仕事(保育園)にいる時も、すべてが創作につながるようになり、創作の楽しみが生活を新鮮にしてくれます。
最後に、今後の創作課題、などありましたらお願いします。
私は絵が得意でないと思いますので、木地を彫ることで表現していますが、全体のバランスを考えて勉強したいと思います。そして人々の心を休ませてあげられる、病んだ心の人を和ませてあげられるこけしを作りたいと願っています。